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交通誘導員の制止を振り切りトラックが工事現場に突入、
現場いいた労働者が撥ねられ死亡
平成19年7月
船橋労働基準監督署

<災害発生状況>
この工事は電信柱間若しくは公道の地下に埋設されている配管内にケーブルを通す工事で、災害発生時には国道16号線上の作業に従事していた。
なお、工事は1個所につき1時間程度で終了するため日に数箇所で作業することもあり、災害は当日2箇所目で作業しているときに発生したものである。
作業内容は
@ケーブルを電信柱脇にある配管を通じて地下に送り込む
A一定の張力をを保つために送り込まれたケーブルをマンホール内若しくはその付近で引っ張る
Bケーブルを既存のものと接続するというものであった。
災害が発生した工事箇所のマンホールは国道上にあり、できるだけ影響を少なくするため交通量が減少する時間帯に作業する必要があったこと等により夜間に作業を行なっていた。
 災害当日、1箇所目の作業終了後2箇所目の作業箇所に移動し、まず作業員の安全を確保するための保安施設(障害物)の設置作業から始めた。
保安施設の設置作業手順は
@工事告知板(500m、300m、100m手前)および工事中標識板を進行方向に移動しながら順次設置する。
Aガードマン2名を配置し、誘導開始する。
B電光掲示板・回転灯・クラクションドラム・矢印板を設置する。
C工事車両を工事箇所の進行方向手前に駐車し、工事車両等を含めた周囲にカラーコーン・コーンバーを設置する。
D工事箇所周囲に囲い等を設置する。
というものであった。また、作業終了後の保安施設の撤去作業手順は、作業員の退去後に上記とは逆でDから@へ順次行うものであった。
2箇所目の作業箇所についても作業手順のとおり保安施設を設置し、予定どおり作業が終了し、上記Dから順次保安施設の撤去作業を開始した。
しかし、予定の作業が終了してマンホール内で作業していた労働者のうち一人がマンホール付近にいる状態で保安施設の撤去作業が始まった。被災者がいた理由は不明だが、マンホール内に工具等を落としてそれを探していたものと推定される。
工事箇所の囲い等の撤去後、あらかじめ定めていた作業手順ではカラーコーン等の保安施設の撤去は通行車両の進入側と反対側から撤去することになっていたが、通行車両の進入側から撤去し、また、工事車両も工事箇所の進行方向手前側から工事箇所の奥側に移動させた。この時点で、被災者の進入側には何も障害物がない状態であった。
この状況のとき、被災者の約50m手前、被災者のそばにいた2人の交通誘導員の制止を振り切り4tトラックが工事箇所に突入、マンホール付近にいた被災者を撥ねた。2人の制止にもかかわらずトラックの進入速度は変わらず、被災者にトラックの突入を知らせることができなかった。なお、ブレーキをかけた形跡はなかった。

原因と対策
 <原因>
・2人の交通誘導員の制止があるにもかかわらずトラックが作業箇所に突入したこと。なお、飲酒等はなかったが、ブレーキ痕がなかったこと等によりトラック運転手の居眠り運転若しくは前方不注意が原因と推定される。
・作業員の退去の確認が不十分なまま、保安設備の撤去作業を開始したこと。
・配置された交通誘導員の場所が適切とは言い難く、トラックの突入を労働者に周知できなかったこと。
・カラーコーン等の作業員の安全を確保するための障害物である保安施設を、作業手順どおり撤去せず、通行車両の進入側から撤去したこと。
 <対策>
・通行車両突入の危険については、作業場所からできるだけ遠方で、できるだけ早い段階で察知するすることが有効な再発防止対策であると考えられる。
よって、
@道路の形状等を考慮のうえ、交通誘導員について、できるだけ遠方の適切な場所に適切な人数を配置すること。
A交通誘導員から現場作業員に対する連絡について、早く、かつ、正確に伝わる方法を講ずること。
Bクッションドラム等の保安施設の配置箇所について、保安施設としての役割を十分果たすようにできるだけ遠方の適切な場所に配置すること。
・作業手順についてはあらかじめ定めた作業手順どおり行うこと。また、作業手順について改善の必要がないか定期的に確認を行うこと。
 
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