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 プレキャストコンクリート板を受けるための支保工の解体中、支保工が将棋倒しとなり作業中の作業員に倒壊した支保工の一部が直撃。
平成14年6月
船橋労働基準監督署
 この工事は、鉄筋コンクリート構造地下1階、地上23階建てで軒高74メートル一部プレキャストコンクリート板(以下「PC板」という。)を使用、建築面積が約620 平方メートルのマンション新築工事である。
 マンションの庇、兼ベランダ部分はすべてPC板で組み立てるものである。
 二次下請のB社は足場の組み立て、解体作業及びPC板の組み立てを請負い、工期は1年1ヶ月である。
 二階ベランダ部分のPC板を受ける支保工の組み立ては1月16日に開始し、同日組み立て完了し、1月18日にクライミングクレーンでPC板を吊り込み据え付けた。
 組み立てに当たっては工事計画シートに大まかなPC板を受ける支保工の配置図が作成されていた。
 災害が発生したのは、1階PC板を受ける支保工の解体作業であった。
 災害当日は一階の東側、南側及び西側の一部のPC板を受ける支保工の解体及び仮設材の搬出作業であり、職長、被災者及びもう一人の従業員の3名がついた。
 災害当日朝8時過ぎから東側から南側の支保工に向けて解体作業を開始した。
 南側の2段23列の支保工の解体は、まず上段の鋼管枠同士をつなぐブレスを外、内と外し、次に1段目のブレスを外した。
 なお、東側の2段3列のうち、下段のブレスはそのままであった。
 その後、西側の2段1列の鋼管枠解体作業は8時30分前に被災者と職長で行った。
 南側2段目の枠がなかなか外れなかったので、二人がかりで外そうと倒したとき、ゲートの傍の自転車に当たり自転車が倒れ、被災者が自転車を起こした後、倒した鋼管枠を起こそうとした時、上下2段ともブレスを外したPC板の受け鋼管枠19列が西側に将棋倒しとなって倒壊し、被災者の頭部に激突し、右側頭蓋骨骨折の重傷を負った。
 なお、鋼管枠に設けられた4点掴みロック式鋼製作業床は取り外されていなかった。
 もう一人の作業員は目の前を倒壊した支保工が横切って倒れた。もう一人の作業員は東側の解体材料の片付けを行っていて無事であった。
原因と対策
 この労働災害の原因と対策
PC板の受けサポートの組み立てについては組立図はあるが、組立・解体作業に係る作業手順書は無かった。また、元方事業者も当該作業に係る安全上の指示もなく、職長に全面的に任せ切りであった。
具体的には、PC板の解体作業にあたり鋼管枠のブレスを先に外してしまったため不安定な状態になったこと。
 PC板の受け支保工についても型枠支保工の組立図と同様に、部材の配置、接合の方法音日寸法を記した組立図を作成する必要があること、また、PC板の受け支保工の組立・解体作業にあたり作業指揮者を選任し、この者に作業指揮を行わせる必要があります。
さらには、この解体作業に係る作業手順書を作成し、これにより解体作業を行わせることが必要です。
 同種労働災害の続発と対策
平成14年5月29日にも市川市内の建設現場においてパイプサポート2本に仮置きしていた重量2トンのプレキャストコンクリート製の梁が倒壊し、作業員一名がこの梁に激突され死亡する災害が発生しております。
プレキャストコンクリート製品の支持及び解体等に係る重篤な災害が続発しておりますので、きちんとした組立図の作成及び作成した組立・解体作業の作業標準の徹底により安全な作業をお願いします。
 平成14年 建設業における死亡災害発生状況
平成14年6月
番号 業種
事業場
所在地
発生
月日
死亡者
職種
年令 事故の型 起因物 災 害 発 生 状 況
(発生場所)
土木工事業
(浦安市)
3/9 建設機械
運転手
68 挟まれ 整地
運搬機械
土地造成工事で、ブルドーザーを運転し高さ1.35mの盛土を乗り越えようとしたとき、運転席から転落し運転していたブルドーザーに轢かれた。(船橋市)
建築工事業
(朝霞市)
5/29 打設工 28 倒壊 支保工 商業ビル建設工事でコンクリート打設作業に従事している作業者が材料を取りに階段を通行したところ、PC梁を受けていた支保工が倒壊しPC梁が被災者の頭に当たり即死した。(市川市)
 住宅の内装工事で接着剤に含有されている引火性有機溶剤の蒸気に引火し爆発火災で作業員3名が火傷(重大災害)
平成14年4月
船橋労働基準監督署
 この工事は、千葉県内の集合住宅の一室で内装工事中、室内に充満した接着剤の蒸気にライターの火が引火し爆発火災が発生し、一緒に作業していた3名の労働者(X65歳、Y35歳、Z21歳)が火傷を負った。被災程度は全治1ヶ月から3ヶ月の火傷である。
 災害が発生したのは、5階建て集合住宅の一階で、その部屋の耐水生石膏ボード、ベニヤ板を貼る断熱・内装工事が行われていた。
 災害発生当日は、施工会社から3人の労働者が午前8時45分から現場で作業を開始した。作業分担はXがベニヤ板を、Yが結露防止用ボードを、Wが耐水性ボードの貼り付け作業であった。
 季節は1月の寒さと工事で出る騒音に近隣からの苦情があり、これを避けるため、室内の窓やドアを閉め切った状態で行われた。
 Xらは午前中に壁に貼るボードなどの寸法切りと位置決めを行った。
 午後からも午前中の作業を継続し、終了後結露防止用のボードを貼ることになった。
 なお、ボードを壁に貼るには、接着剤を使用することとなっていた。
 この接着剤は引火性の有機溶剤「ノルマルへキサン」が65%〜75%含まれており、貼る物と貼られる物に1次と2次の接着剤をそれぞれ塗るタイプであり、一次接着剤を塗って、乾いた後に二次接着剤を塗り貼りあわせるものである。
 そして、午後3時頃、これら作業を手伝うため、現場に労働者Zが到着し、Zは一次接着剤を塗る作業に取りかかった。
 それからしばらくして、Xが電動ドリルでベニヤ板に穴をあけるときに誤って床にドリルで穴を開けてしまった。
 Xは、その穴を補修するため補修材を火で溶かして穴を埋めようとしライターの火をつけたとたん、室内に充満していた接着剤から蒸発したノルマルへキサンに引火し爆発火災が発生した。
 ノルマルへキサンは極度に引火しやすく爆発範囲は1.1〜7.5%である。
原因と対策
 この労働災害の原因としては、次のことがあげられます。
引火性物質であるノルマルへキサンを含有する有機溶剤を使用してボードの接着作業を行っていたにもかかわらず、室内を十分換気しなかったこと。
接着剤に含有のノルマルへキサンの蒸気が発散し引火の恐れのある場所であったにもかかわらず安易に「火気」を使用したこと。
異なる作業間の連絡調整等が十分行われていなかったこと。
これらに共通することは、労働者らの知識不足あるいは認識不足だけでなく、日ごろから安全衛生教育実施し、いろいろな作業から生じる危険予知訓練がされていなかったこと等が挙げられる。
 同種労働災害を防止するためには、次の対策が必要です。
引火性の物の蒸気、可燃性ガス又は可燃性の粉じんが存在して爆発又は火災が生じる恐れのある場所については、当該蒸気、ガス又は粉じんによる爆発又は火災を防止するため、通風、換気、除じん等の措置を講じた上で作業を行わせること。
危険有害業務に係る安全衛生教育を十分に行うこと。
 平成13年 建設業における死亡災害発生状況
平成14年4月
番号 業種
事業場
所在地
発生
月日
死亡者
職種
年令 事故の型 起因物 災 害 発 生 状 況
(発生場所)
建築工事業
(八潮市)
2/2 解体工 31 墜落 開口部 鉄筋コンクリート10階建マンション建設工事で、8階ベランダ壁の型枠支保工の解体作業中、ベランダの手すりとその外側にある梁との間の開口部から2階床まで墜落した。(浦安市)
建築工事業
(市川市)
5/15 瓦工 64 墜落 屋根 木造2階建て住宅の瓦屋根修理作業中、2階の屋根から地上へ墜落した。(市川市)
土木工事業
(江戸川区)
5/22 土工 47 激突され 車輛系
建設機械
土止め用L字形コンクリート(重さ400kg)を吊上げ、設置するとき、この擁壁を吊る作業員が3箇所の内2箇所しか外していない段階でバケットを上げたため壁が被災者側に倒れ、胸部を圧迫し死亡。(船橋市)
建築工事業
(世田谷区)
6/21 解体工 61 墜落 開口部 公団団地の汚水処理場解体工事で最終沈殿槽の上部手すり等を撤去作業中、深さ4.65mの槽内に墜落した。(船橋市)
土木工事業
(船橋市)
8/20 作業員 69 高温の物との接触 人力機械 グランドの補修工事で、タンク式灯油バーナーで枯れ草を焼却作業中、衣服に引火し火傷を負い治療をしていたが9月4日に死亡した。(白井市)
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